オーディオブックって効果あるのだろうか?自分に合うのかな?使い方や注意点もあわせて確認しておきたいな。
本記事はそんな疑問にお答えします!
オーディオブックは脳科学的にも脳を活性化することがわかっており、他にも語彙力のアップやメタ認知能力の向上も期待できます。
これから詳しく解説していきます。
※なお僕自身、オーディオブックを5年以上愛用しており、年間100冊以上聴いています。
オーディオブックとは?
オーディオブックとは、プロの声優やナレーターが朗読してくれた本の音声を聴けるというサービスです。普通の読書と違い、目や手を使う必要がなく、耳だけで読書を始めることができます。
アメリカでは車通勤が主流のため、車を運転しながらオーディオブックを聴くということが日常的に行われていました。
日本では遅れてトレンドが来たイメージですが、どんどん市場規模を拡大しており、2024年度の市場規模は260億円になると予測されています(日本能率協会総合研究所)。
今後より普及していくであろうサービスと言えます。
オーディオブックの効果
オーディオブックで耳読書を行ったことによって得られる効果として代表的なものには以下のようなものがあります。
それぞれ詳しく見ていきたいと思います。
脳が活性化する
オーディオブックには倍速機能があり、サービスにもよりますが、0.5~4.0倍速で再生することができます。音声を早く聴くことにより、脳のウェルニッケ中枢(感覚性言語中枢)が刺激されて活性化されることが確認されています。
この、ウェルニッケ中枢(感覚性言語中枢)が機能しなくなると、意味ある文章を話すことができなくなる失語症になることが確認されています。
ウェルニッケ中枢(感覚性言語中枢)は『読む、書く、話す、聞いて理解する、読んで理解する』という言語を通じた理解とコミュニケーションに密接に関係しています。このため理解力やコミュニケーション能力が向上すると考えられます。
語彙力が上がる【思考力・コミュニケーション力に効果】
オーディオブックを聴くことで、大量の言葉のシャワーを浴びることになります。そして人間は頭の中で言葉で思考します。語彙(ボキャブラリー)が豊富になるということは、それだけ思考の道具が増えることを意味します。
語彙力が高まるにつれて、『より深く思考する力・理解する力・伝える力』が強化されます。それに伴い、コミュニケーション能力もアップするでしょう。
自分で自分の機嫌を取れるようになる
オーディオブックはイヤホンさえあれば、移動中だけではなく、仕事中であっても聴くことができます。仕事やプライベートで何か辛いことや凹むことがあってメンタルが安定しないときもあるでしょう、
そんな時、精神安定剤としてオーディオブックを活用することができます。
メンタルが不安定だと、さらに失敗をしてしまい凹んだり、周りの人に良くない影響を与えてしまったりと、負のスパイラルに入ってしまうこともあります。
スパっとオーディオブックで、リセットして、前向きに、、、とまではいかなくても少なくとも心を癒す効果は期待できます。
僕自身も、道は開ける・夜と霧 ・サーチ・インサイド・ユアセルフ といったオーディオブックにメンタルがぐらついたときに助けてもらいました。
アイデアや発想が豊かになる
オーディオブックを日々の習慣に取り入れると確実にインプットする情報量はアップします。多種多様な本を読むことで過去の先人やある分野の優れた人々の考え方や事例を学べることで自分自身の課題解決能力のアップも効果として見込めます。
なお、「くまもん」をデザインした水野学さんも「センスは知識からはじまる」という著書で、センスは生まれ持った感覚ではなく知識を得ることで身につけることができるということを本1冊使って解説しています。
メタ認知ができるようになる
メタ認知とは、「自分の認知していることを客観的に把握し、自覚していること」です。
つまり、先入観や偏りといったバイアスなく物事を捉えることができている状態のことです。
心理学や歴史書関連のオーディオブックを利用することで特に学べますが、自分にはない視点や考え方、あるいは人間としてもどうしても陥りがちな勘違いや盲点を知ることができます。
これによって、自分が先入観や偏った見方から、間違った判断を下す可能性を下げて、現実を現実としてそのまま直視する手助けになります。
また現実を客観視することにより、視野も広がるので、前述の発想力が豊かになる効果もあわせて期待できます。
オーディオブックのメリット【紙の本との違い】
オーディオブックのメリットと紙の本や電子書籍との違いを見ていきたいと思います。
オーディオブックの紙の本や電子書籍との違いはなんといっても「目」と「手」を使わないで「耳」だけで読書ができることです。
これによって通勤・通学などの移動中、それに運動中や家事中、あるいはATMの列に並んでいる時間などちょっとした隙間時間も耳読書の時間に変わります。
今まで有効活用できていなかった時間が、学びの時間に変化するということです!
もうひとつ、意外と見落としがちですが、重要な要素が「本を読もうという意思力が要らなくなる」点です。
「紙の本」や「電子書籍」を読んで理解するというのは、実はプロセスの多い行為がだったりします。一連の流れを詳しく解説すると以下になります。
- 本のページを見る
- 本の文字を文字として認識する
- 頭の中で認識した文字を朗読する←オーディオブックはココから!
- 理解する
自分自身の読書を振り返っていただくと①〜④のプロセスを繰り返していることに気が付くと思います。これは結構目にも脳にも負担のかかる作業でもあります。
しかし、オーディオブックを利用すれば朗読された音声を理解するだけで良いので、③と④のプロセスだけで良いことになります。
このことは、読書の労力を減少させます。
続いて、オーディオブックのメリットだけでなく、注意点やデメリットも見ていきたいと思います。
オーディオブックの注意点【デメリット】
オーディオブックの注意点【デメリット】をまとめると以下のようになります。
それぞれ詳しく見ていこうと思います。
取り扱い書籍数が少なめ
オーディオブックサービスで取扱作品数が多いのは、【Audible】と【audiobook.jp】ですが、それぞれ以下のような分量です。
■Amazonの【Audible】-取扱作品数40万冊以上(洋書含む)
■オトバンクの【audiobook.jp】
-取扱作品数2万7000冊以上
充分な量があるとはいえ、さすがに紙の本ほど膨大な量の書籍数があるわけではありません。
図表が多い本は理解しづらい
オーディオブックには必要に応じて図表や補足資料がPDFの添付ファイルとして提供されています。この図表と本の文章をつなげて理解しないと読めない本は、なかなか頭に入りません。
論文や図表の多いビジネス書など、本の文章だけ理解しても、内容がわからない本を聴くときは注意が必要です。
語学学習・英語学習には(上級者以外は)使えない
結構安易にオーディオブックは語学学習に最適と書いている記事も見受けられますが、
語学学習(英語学習)には、上級者以外は使えない!
と思った方が良いです。
僕自身、TOEIC:815点を保持していますが、英語学習にオーディオブックは、有効とは思えません。
外国語の本をオーディオブックで聴くことで、勉強している感じは得られるとは思います。しかし、オーディオブックでメインとするスキルはリスニング力ですが、本質的リスニング力はほとんど伸びません。
語学学習(英語学習)でオーディオブックを活用できるのは上級者だけです。初級〜中級者の勉強には向きません。
英語や外国語のリスニング力を上げるには集中してディクテーション(一語一句書き取る)をするのが一番効果的です。特に語学学習の初心者は聴き取れない音節などがあるので、それを原文を確認しながら潰していくことが大事です。オーディオブックではそれが出来ません。
オーディオブックでの語学学習(英語学習)がおすすめできるのは、あくまでスラスラとした外国語の朗読を聴いて7割以上は理解できる上級者の方だけです。
本気でリスニング力をあげたいなら、英語でしたらスタディサプリENGLISH(TOEIC対策コース) などを利用した方がはるかに効果的です。
飛ばし読み・斜め読みができない
オーディオブックは、紙の本のように飛ばし読み・斜め読みができません。
そのため、重要そうなところだけ読む、あるいはさっと全ページ眺めてみて全体の構成などを俯瞰するということができません。
目次ごとに分割はしてくれていますが、本の頭からお尻まで順番に読み上げてくれる音声ファイルなので、本を効率的につまみ読みしたいという方には向いていません。
本の朗読のスピードに理解のスピードが追いつかないと辛い
紙の本や電子書籍は、自分のペースで理解しながら読む進めることができます。なので読むスピードと理解するスピードを一致させることができます。
しかし、オーディオブックは、自分の指定した一定の朗読のスピードで読み進められます。(0.5〜4.0倍速)
そのため場合によっては、朗読のスピードに理解するスピードが追いつかない時があります。こうなると本の内容が頭に入りません。
難しい本を聴くときは注意が必要です。
オーディオブックの効果的な使い方・実践方法
ここからは、仕事や日々の生活にオーディオブック習慣を取り入れて効果を発揮するためのノウハウを共有したいと思います。
通勤中・運動中・家事中・その他 隙間時間を活用する
オーディオブックの使い方としてはまずコレ!
日本人の1日の平均通勤時間は、79分です。
※平成28年度総務省統計局より
もしこの時間がオーディオブックによって読書の時間に変わったとして試算してみます。
<読書量の試算>
- 1冊の再生時間を4時間(=240分)と仮定(一般的なビジネス書などでオーディオブックの再生時間は4時間程度)
- オーディオーディオブックを2.0倍速で再生して聴いたと仮定
- 通勤する日を年間240日と仮定(月20日換算)
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その場合、1年間の通勤時間にオーディオブックを活用した場合の読書量は、
158冊
になります。
通勤時間にオーディオブックを聴くだけで、年間158冊 読書量が増えると思ったら人生に物凄いインパクトがありそうですよね!
速い再生速度で聴く(〜4.0倍速)
オーディオブックはサービスにもよりますが、0.5〜4.0倍速で調整することができます。速い再生速度でオーディオブックを聴くことで脳が活性化されます。
加えて、1冊読む時間を圧縮することができ、たくさんの本を読む(聴く)ことができるようになります。
同じ本を何回も聴く
本は何回も読むことで、記憶に定着します。そしてオーディオブックは、紙の本や電子書籍を読むほど、労力なく読書ができます。(理由は本読もうという意思力が必要ないの項目参照)
そのため、同じ本であっても負担なく何回も聴くことができ、本の内容を記憶・習得するのに役立ちます。
しかも何回か聴いたことがある本であれば3倍速などで再生速度を上げて、より短時間で聴くことも可能です。
本の内容の記憶・定着・習得にオーディオブックはもってこいです。
過去、紙の本で挫折した本を聴く
長過ぎて or わからなさ過ぎて、挫折した本が人には何冊かはあると思います。もしその本をオーディオブックで聴いたとしたら・・・
オーディオブックは、本を朗読してくれるので、耳にイヤホンを突っ込んで聴いておけば、一応読破できます。
もちろんどこまで頭に入っているか?
という問いに対しては個人差があると思いますが、読破を目標とするならば、紙の本や電子書籍で挫折した場合、オーディオブックを活用するのも手です。
※僕自身、オーディオブックでないと自分のためにはなるけど読破できなかった本が多数あります!
一気聴きで時間がなくても学習を加速できる
オーディオブックは速い再生速度で聴けば、1日1冊のペースで聴くことも可能です。
この特徴を利用して、何か仕事や勉強で新たに学ばなくてはいけない分野が出てきた場合、その分野の入門書や関連書籍を数冊一気に聴くことで学習を加速させることができます。
ある分野の本を数冊読めば、大体の全体像を把握することができます。
オーディオブックは、時間がない社会人や学生にとって学びを加速する強力なツールになります!
【体験談】年間100冊以上 聴いた体感・効果
ここからは、僕自身がオーディオブックを日々の習慣に取り入れる中で実感した効果を紹介したいと思います。
メンタルが安定した
オーディオブックを聴くことで自暴自棄にならず、思考を【生産的かつ建設的】に方向修正できたことが何度もありました。
仕事やプライベートで嫌な事や落ち込むことがあった時、そんな時はわざわざ本を手に取って読む気にもなれません。
しかしオーディオブックは再生するだけで、本の朗読がはじまります。
耳から強制的に本の内容が入ってくるので、メンタルを復活させるのに役立たせることができます。
オーディオブックは、冗談じゃなく凹んだ時のお守りとして使えると思っています。
発想力が上がった
オーディオブックで読書量が上がることにより、物事を色々な角度から見れるようになって発想力が上がりました。
本の作者は、自分より優れた能力や、自分が知らない体験や知識を持っているのでそこから学べることは大きなプラスになります。
例えば、僕は男性ですが、女性の作者の本を読むことで、女性の感じている男性とは違った生きづらさや課題、それに楽しみなどを知れるといった感じです。この知識はサービスや企画を考えるときあるいは、女性の担当者と交渉するときなどに役立ちます。
それ以外にも自分とは違う価値観や考え方に触れて、自分自身をより客観的に見ることができるようになりました。
様々な話題を提供できるようになった
オーディオブックを活用することで情報収集能力は格段に上がります。様々な分野の本を聴くことで様々な話題についていけるようになることはもちろん、時と場合によって話題を提供できるようになりました。
これは雑談の場や企画を考えるときに大いに役立っています。
オーディオブックを無料で試す
国内の2大オーディオブックサービスは、
■Amazonの【Audible】-取扱作品数40万冊以上(洋書含む)
■オトバンクの【audiobook.jp】 -取扱作品数2万7000冊以上
ですが、それぞれ期間限定で無料お試しができます。これによって自分に合うか合わないか?
試して判断することができます。
Audibleの聴き放題30日間無料体験の利用方法
Amazonのオーディオブックサービス Audibleでは聴き放題サービスを30日間 無料体験することができます。
※無料期間終了後は、月額1500円
利用方法は、
- Audibleにサイトから無料体験登録
- Audibleアプリのインストール
- 聴きたいタイトルを選んで再生
の3ステップで簡単にできます。
動画や画像も交えつつもう少し詳しく見ていきます。
まずは、Audibleの登録サイトへジャンプします。
30日間無料体験を試すをタップした後、Amazonのアカウントにログインして再度「無料体験を試す」をタップすれば完了です。
※下に動画で登録の流れを掲載しておきます。(7秒で見れます)
利用している端末にAudibleアプリをインストールします。
Amazonオーディオブック – オーディブル
Audible, Inc.無料posted withアプリーチ
PCで聴きたいという方は、Windowsアプリで聴くか、ブラウザ版(Mac・Windows対応)で再生することができます。
アプリのダウンロードも完了したらあとはアプリで聴き放題で提供されている好きなタイトルを選んで再生するだけです。
この一連の操作も動画で紹介していますのでイメージをつけたい方はご覧ください。
詳しく知りたい方は、以下の記事で確認してみてください。
▼【動画で解説】アマゾンAudible聴き放題12万冊 無料体験《登録~解約方法まで》
【audiobook.jp】の聴き放題14日間 無料お試し方法
オトバンクの【audiobook.jp】では14日間の聴き放題 無料お試しができます。
※無料期間終了後は、月額750円から
利用方法は、
- audiobook.jpサイトから無料会員登録
- audiobook.jpアプリのインストール
- 聴きたいタイトルを選んで再生
の3ステップで簡単にできます。
利用している端末にaudiobook.jpのアプリをインストールします。
オーディオブック(audiobook)耳で楽しむ読書アプリ
OTOBANK Inc.無料posted withアプリーチ
アプリのダウンロードも完了したらあとはアプリで聴き放題で提供されている好きなタイトルを選んで再生するだけです。
最後に
ここまでオーディオブックを活用して得られる効果や有効活用方法や無料で試す方法を紹介してきました。
しかし、やっぱり本はどうしても紙で読みたい、あるいは、耳で聴くという行為がどうしても無理という人も一定数はいると思います。
そういう人は無理せず、紙の本や電子書籍で読書することをオススメします。
ただ、食わず嫌いでスルーするにはあまりにももったいないツールだと僕は思います。
無料体験などを活用して、実際に自分に取り入れられるか?
試してみるのもよいのではないでしょうか。