【徹底解説】Webマーケティング職への転職は事業会社or代理店(支援会社)どっち?

Webマーケティング職で事業会社と代理店で、どう違うんだろう??
どっちに転職した今後の人生とって良いのか、しっかり見極めたいな。

 

今回はそんな疑問にお答えします。

✔︎本記事の内容
  • Webマーケティング職における事業会社と代理店(支援会社)の違い
  • Webマーケティング職のキャリアステージ
  • 事業会社と代理店(支援会社)のキャリアの違い
  • 事業会社と代理店(支援会社)のメリット・デメリット
  • 事業会社と代理店(支援会社)それぞれの年齢に応じた転職戦略

音声配信プラットフォーム「stand.fm」にて今回の記事内容を音声でも配信しています。移動しながら耳で内容を知りたいという方はご利用ください。(収録時間約10分)
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Webマーケティング職とは?

Webマーケティング職とは、WebサイトやSNSなどを活用することによって、企業が目的とする集客・認知・ブランディング・販売などを行う専門職です。コロナ禍でお客様やクライアントに直接接触することが困難になっている中、非常にマーケットで求められている職種でもあります。

一口にWebマーケティングといっても

  • SEO対策
  • Web広告運用
  • SNS運用
  • コンテンツマーケティング
  • ステップメール
  • CRM運用
  • SFA運用
  • その他たくさん、、、

などなど本当にたくさんの手法や分野があります。
しかも今紹介したものの中でも、BtoB、BtoCで有効性や運用方法が大きく変化するものがあります。さらにさらに、テクノロジーの発展とともに新たな手法が開発され、これからより専門化・細分化していくハズです。

こう書くと何やらとてつもなく、難しく感じそうですが、大丈夫です。

なぜなら、どの事業会社や代理店(支援会社)でも全ての手法を利用する、あるいは精通していることは少なく、Webマーケティングの分野のある分野に強みを持っているということがほとんどだからです。

しかも、まだまだできて若い職種ですので、1〜2年真剣に勉強するだけで業界最先端へ追いつけてしまいます。そういう意味で、勉強は必要だけれどもチャンスの多い職種といえます。

Webマーケティング職における事業会社と代理店(支援会社)の違い

Webマーケティング職に転職する時には、事業会社を選ぶか、代理店(支援会社)を選ぶかによって大きな違いが生じます。

それぞれ解説します。

事業会社

事業会社とは、ここでは主に自社のサービスや商品を取り扱っている会社のことです。自社商品をWebマーケティングを用いて販売や見込み客獲得を行っていくことを想定しています。

例えばBtoBであれば、自社のITシステムを企業へ導入してもらうための見込み客獲得を行う。BtoCであれば、自で扱っている化粧品やサプリメントの販売を行う。といったことがWebマーケティング職の主な仕事ないようになります。

代理店(支援会社)とは

代理店(支援会社)は、Webマーケティングそのものを他社へ提供することで売上をあげている会社です。Web広告の運用代行や、SEO対策やSNS運用のコンサルティングなどを行い、それを求めている会社からお金を貰うことで会社を運営しています。

Webマーケティング職のキャリアステージ

  • ステージ1:マーケティング業務の見習い
  • ステージ2:特定業務の担当者(ワーカー)
  • ステージ3:特定領域の専門家(スペシャリスト)
  • ステージ4:マーケティング施策の統合者(ブランドマネジャー)
  • ステージ5:ブランド・マーケティング全体の責任者(CMO)
  • ステージ6:マーケティングに強い経営者(CEO)

「マーケティングの仕事と年収のリアル」より

Webマーケティング職というより、マーケティング職全般のステージですが、以上のようになります。なお、これは会社員を前提にしたキャリアプランですが、フリーランスでも有効です。フリーランスとしてもどのステージでクライアントをサポートするかによって、収入が大きく変わります。

ステージが上がるほど収入は高くなり、仕事内容も手を動かすというよりも、事業全体を見渡して戦略を考えるというものになっていきます。

参考までに、僕がWebマーケティング職での転職活動をしていたときに目にした求人で最もステージの高い求人を紹介します。
※特定できないよう一部改ざんしていますが、年収レンジや仕事内容の主旨に相違ありません。

■年収レンジ700万円〜1500万円
ITアウトソーシングサービス、デジタルマーケティングサービス等を展開する当社のマーケティングコンサルタントとして、下記業務をお任せします。
(1)営業からの案件相談、調査・分析、戦略立案・提案書作成、提案
(2)受注後、プロジェクトチームの推進PMとしてPDCAの執行、課題解決に必要なソリューション・サービスの継続的な提案
(3)営業支援として、事例作りやウェビナー登壇、プロダクト開発
(4)注力するECソリューションの提案やカスタマーサクセスプランイング
※提供するサービスやフェーズによっては、クライアント先への常駐、半常駐もあり。

■仕事のやりがいと魅力:
クライアントごとの様々な課題に対し、対経営層に向けて戦略立案やコンサルティングができます。また提案のみで終わらず、提案したことの事業実践ができ、結果を体現できることがやりがいの一つです。大手顧客のデジタル転換という、クライアントにとっても当社にとっても高い価値のある業務に携わることが可能です。デジタル広告、EC、制作運用、コンタクトセンター、BPOと一連のフローに沿った事業展開をしており、それらを活用した新しいサービス作りが可能な土壌、力量に応じて行いたいことを実行できる環境があります。クライアントの継続的な成果創出なしには仕事は継続しないため、結果を出し続けるために多くの利害関係者を巻き込み、成果責任を持って、協業推進し続けることが重要です。

配属部門では、ミッションであるお客様企業の売上最大化、エンゲージメント最大化に取り組んでいます。部員は新卒を含み、中途採用組は過去、事業者側でのECやCRMの責任者経験、コンサル企業データサイエンティストなど異なる専門スキルを保有する人材で構成されており相互補完できることが強みです。

■キャリアパス:
クライアントの売上や事業課題に深く関与でき、また提案活動~サービスデリバリーまで関われます。各領域の専門性と実行力を経験しつつ、事業を俯瞰的に見る視点が養われることで、スペシャリストまたはマネジメント層とご希望に合わせたキャリアパスを描けます。

<必要業務経験>
■必須条件:
・デジタル領域での業務経験/マーケティングの知識および業務経験
■歓迎条件:
・デジタル領域での実績
・EC販売の知識および業務経験
・広告またはCRMの知識と業務経験
・ツール、ソリューション、テクノロジーの知識と業務経験
・プロジェクトマネジメントの知識と経験/データマネジメント(利活用)の知識と経験

つまるところ、企業のCMO(Chief Marketing Officer、最高マーケティング責任者)レベルのコンサルをお願いしますという求人です。

一般的に言って事業会社・代理店(支援会社)はキャリアステージとの対応で見ると以下の図のようになります。

事業会社、代理店とステージ

しかし、特定分野のスペシャリストとしてもスバ抜けた実力をもっていれば、1000万円以上の年収を得ることも可能です。

またステージ5のフリーランス(コンサルタント)としては、有名な方では元博報堂で、恐れながら社長マーケティングの本当の話をします。を書いた小霜和也さんがいらっしゃいます。
※名著です!

転職する時は、事業会社・代理店(支援会社)それぞれにメリット・デメリットがあります。それをこれから詳しく解説します。

事業会社・代理店(支援会社)でのWebマーケティング職のメリット・デメリット

Webマーケティング職のキャリアや身に付くスキルの観点から事業会社・代理店(支援会社)それぞれで働くメリット・デメリットを詳しく見ていきます。

事業会社で働くメリット

Webマーケティング職として、事業会社で働くメリットは具体的には以下のようになります。

  • 代理店と比べてホワイト企業(残業が少ない会社)が多い
  • 事業の成長・成果を内部の人間として実感できる
  • 代理店と比べ、マーケティング施策の上流から下流まで関わりやすい

事業会社では、自社事業を推進する中の人間として、目標設定・マーケティング施策の立案・予算管理・結果計測と改善まで携わるチャンスがあることが大きな魅力です。

事業会社で働くデメリット

Webマーケティング職として、事業会社で働くデメリットは以下です。

  • 商材・サービスが決まっている
  • PDCAサイクルが代理店に比べ遅い
  • 市場が無理ゲー状態でも逃げ場がない
  • 経験する業界・商材分野が代理店に比べたら限定的

事業会社では、扱う商材やサービスが決まっているため、関わる業界・商材分野は自社取り扱い領域に限定されます。また商材やサービスに対して情熱が持てない・好きではない場合は、ずっとその商材やサービスに向き合うことになるため、しんどい思いをします。

また事業会社では必然的に上司の承認をもらって施策を運用するという流れになるため、何社も同時変更で施策を体験できる代理店(支援会社)に比べPDCAサイクルはどうしてもゆっくりになります。

代理店(支援会社)で働くメリット

代理店(支援会社)で働くメリットは以下になります。

  • PDCAサイクルを回しやすい
  • 短期間でスキルを習得しやすい
  • フリーランスとして独立や副業をしやすい
  • 失敗しても次々チャンスがある

代理店(支援会社)では、1人で多くの会社を担当します。そのためPDCAサイクルを一気に回すことができ、自分の頑張り次第で短期間でスキルを身につけることができます。

現状、Webマーケターは足りておらず、そしてオンライン上で業務を完遂できるため、副業やフリーランスで仕事を請け負うということも可能です。一定以上のスキルと経験があれば、簡単に副業やフリーランスのプラットフォームで比較的に楽に案件を見つけることができます。

また、事業会社は事業が失敗すると撤退などに追い込まれますが、代理店(支援会社)は失敗しても他のクライアントを見つければよいというメリットがあります。

代理店(支援会社)で働くデメリット

Webマーケティング職として、事業会社で働くデメリットは以下になります。

  • ビジネスモデル上、ブラック企業になりがち(残業が多い)
  • スキルが特定分野に限定されがち
  • マーケティング全体の視野を持ちづらい
  • テクノロジーの変化でスキルがコモディティ化するリスクがある

代理店(支援会社)は、1人の担当が多くの顧客を担当すれば担当するほど会社としては、利益が上がります。

(例)1社当たり月30万円のコンサル料をいただいている場合
1人、10社 ➡︎ 担当1人当たり売上300万円
1人、20社 ➡︎ 担当1人当たり売上600万円

となります。
当然、1人が何社担当するかは会社によりますが、多く担当する方が会社としては利益があがりますが、そこで働く社員にとっては業務が回らずブラック企業化していきます。

また身に付くスキルも働いている代理店(支援会社)が得意としている領域に限定されやすくなります。それに加えて、代理店(支援会社)としては、Webマーケティング領域の1分野を任されるということが多くなります。なので、マーケティング全体あるいは、事業全体を見渡して「何故その打ち手を実行するのか?」という視点が養われにくいというデメリットがあります。

もうひとつの注意しなくてはならないデメリットが、スキルがコモディティ化するリスクに常に向き合わなくてはならないことです。

Web広告の運用方法、Webサイトの作成はテクノロジーの発展とともに最近どんどん知識がなくてもできるようになりつつあります。

ある日、自分のスキルや専門性がそもそも不要になっていた!なんてことにならないように常に状況をウォッチしておくことが重要になります。

Webマーケティング職への転職のポイント

僕自身、未経験から37歳でWebマーケティング職として転職しました。そこで学んだ、Webマーケティング職へ転職する時、気をつけるポイントをまとめます。

なお、未経験といっても独学で学び、履歴書に書けそうな資格もとっていました。

20代でのWebマーケティング職への就職・転職

新卒・第二新卒といった若ければ若いほど未経験でのWebマーケティング職への就職・転職が簡単になります。

この世代はスキルがないことが当たり前とされているので。

事業会社も代理店(支援会社)も選ぶことができます。ただどちらかと言えば、代理店(支援会社)の方が求人数が多く、就職・転職しやすいかと思います。

また事業会社は、Webマーケティング職の経験か、自社の事業と親和性の高いビジネス経験を求めていることが多いです。

前に述べた、事業会社・代理店(支援会社)のメリット・デメリットを見極めて選択してください。

また20代であれば若いので、一旦ブラック企業を覚悟して代理店(支援会社)に入社してしまうのも「アリ」だと思います。

代理店(支援会社)で一気にスキルを身につけ、事業会社への転職・より条件のよい代理店(支援会社)への転職、もしくはフリーランスや副業を行うなども選択肢に入れるといいと思います。

30代かそれ以上のWebマーケティング職への転職

30代かそれ以上の年齢でのWebマーケティング職への転職の場合ライフステージや企業が求めるものが異なるため、20代とは異なる条件のもと戦う必要があります。

まず、全くの未経験でのWebマーケティング職への転職はほぼ不可能と思った方がよいです。よほど強力なコネや、今ままでの自分の職歴と企業の求めているものとすさまじくマッチしている!なんてことがなければノーチャンスと思った方がよいでしょう

独学でもいいので、作成したポートフォリオや広告運用実績などが求められます。

僕も独学で学び、ポートフォリオと実績を容易したタイプです。僕も独学で学び、ポートフォリオと実績を用意したタイプです。

最低限のポートフォリオや実績があれば、30代からは事業会社への転職の方が簡単になります。理由は2つです。

✔︎30代では事業会社の方がWebマーケティング職への転職が簡単な理由
①代理店(支援会社)は30代以上では、他の代理店(支援会社)で半年程度の経験を求める
②事業会社では、30代以上には広告運用経験以外にビジネス全般の経験を求める

30代以上となると当然即戦力が求められます。代理店(支援会社)の即戦力は、他の代理店(支援会社)経験者ということで未経験者にはかなりハードルが高いです。

僕自身、転職の時、代理店(支援会社)は書類の段階でほとんど通りませんでした。

事業会社では、Webマーケティングの実務経験があるに越したことがないのですが、それ以外にもそれ以外の経歴・実績も見てくれます。自社のビジネスとの親和性が高いと判断された場合、Webマーケティングの実務経験が少なくても採用される可能性があります。

僕自身、面接を受けている中で、代理店(支援会社)出身の方は、受け身で上司から言われた通り、運用していたという方が多かったため採用できなかったという事業会社の採用担当の方の声を何度も聞きました。Webマーケティング職であってもWebマーケティングの実務経験以外での差別化も十分可能です。

30代以上でWebマーケティング職の実務経験が少ないあるいは全くない場合は、
【今までやってきたキャリア】✖️【Webマーケティング】
のハイブリッドで転職活動をするのが最も勝率が高いです。

30代以上でWebマーケティング職の実務経験が少ないあるいはほとんどない場合は、
【今までやってきたキャリア】✖️【Webマーケティング】
のハイブリッドで転職活動をするのが最も勝率が高いです。

✔︎30代以上は年齢による転職可能性をしっかりと考慮する

30代で代理店(支援会社)へ転職するとして、考えておかなければならないことがあります。それは、「再び転職する必要はないか?」ということです。

代理店(支援会社)は、事業会社に比べて残業時間が長いことが多いです。体力的に辛い、あるいは家族との時間がもっと欲しいと思ったらまた転職する必要が出てきます。

僕も37歳で転職回数も多かったので、これ以上転職するのは避けたいと思っています。

そして年齢を重ねるほど、転職は難しくなっていきます。フリーランスなどを目指しているなら別ですが、代理店(支援会社)を選ぶ時は、労働環境をよく調べ、自分のライフステージと相談して決断することが大事です。
※残業時間少なめの代理店(支援会社)も、もちろんあります。

まとめ

今回の記事では、Webマーケティング職のキャリアステージと、事業会社・代理店(支援会社)の違いやそれぞれで働くメリット・デメリット、そして事業会社・代理店(支援会社)に転職する時のポイントをお話しました。

  • ステージ1:マーケティング業務の見習い
  • ステージ2:特定業務の担当者(ワーカー)
  • ステージ3:特定領域の専門家(スペシャリスト)
  • ステージ4:マーケティング施策の統合者(ブランドマネジャー)
  • ステージ5:ブランド・マーケティング全体の責任者(CMO)
  • ステージ6:マーケティングに強い経営者(CEO)

「マーケティングの仕事と年収のリアル」より

転職では事業会社・代理店(支援会社)の年齢に応じた入社戦略とライフステージと見比べたキャリア設計の注意点も書かせていただきました。

是非これを機にWebマーケティング職へ一歩踏み出してみてください。
きついですけど、とっても楽しい世界ですよ(^∀^)ノ♪

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